今回は名前を知らない人はいないと言っても過言ではない、
ジャンヌ・ダルクさん!
歴史上に2年程しか現れなかったにも関わらず、知らない人はいないだろうジャンヌさん。
今回は、彼女の占いを紹介するわ。
彼女の事を知るためには百年戦争を知らなければならないけれど、とーーーーーーっても複雑で話が長くなるので、今度百年戦争の占いをする時に一緒に紹介するとして・・・
ジャンヌさんが現れたのは、百年戦争の後半の1430年前後の2年程よ。
ジャンヌさんが宗教裁判にかけられて異端とされて、火刑に処されたのは有名よね。
そして現在は聖人に列されているわね。
彼女はどうしてこんなに有名になったのか?
どうして異端とされたのか?
そしてどうして聖人に列されたのか?
彼女が神の使徒だっかは否かは置いておいて、割と一貫して政治利用された感は否めないような気がするわ・・・
一般論だけど、後ろ盾や権力の無い利用できそうな人間が現れたら、権力者によって政治利用されて都合が悪くなったら切られるのは割と普通の事よね。
あくまでも一般論よ!!
そして、死後も権力者のイメージアップに利用されたような…
そんな感じが見え隠れするような気がするわ。
ちょっと話が反れたけれど、ジャンヌさんからの相談はこうよ。
「神からの声を実行に移したいんだけど、うまく行かなくて…この先どうしたらいい?」
という感じよ。
それじゃぁ、見ていきましょう!
ジャンヌさんの生い立ちと神の声の実行まで
ジャンヌさんは、フランスの東部の辺境の地にあるドンレミ村という田舎で生まれて育ったわ。
この「フランス東部の辺境の地」というのは、宗教的に特殊なイメージがあるの。
それは、
神の言葉の伝達者である預言者がしばしば登場する地
というイメージよ。
この「ジャンヌさんの出身地がドンレミ村」と「東の辺境地のイメージ」がセットになって後々ジャンヌさんが王太子に会う時に、効いてくるわ!
ジャンヌさんの実家は自作農でまぁまぁ裕福だったと言えるわね。
父親は村の名士でもあったみたい。
今日食べていくのがやっとという小作農の多かった時代において、比較的裕福だったということね。
家族はお父さんとお母さんの他に、3人の兄と1人の妹がいたわ。
子供の頃から信仰心の厚いタイプで、でもそれを周囲の人に知られるのは照れ臭い、という感じの性格だったようよ。
いわゆる「神(天使?)の声」のようなものを初めて聞いたのは13歳の時、生家の中庭でのことだったらしいわ。
彼女はこれを後の宗教裁判の時も、単に『我が主の「声」』と表現しているわ。
「神の声」とは言っていないところがポイントかしら。
ジャンヌさん曰く、初めて声を聞いたときは怖かったそうよ。
誰もいないのに、声が聞こえてきたら心霊案件よね。
普通に怖いわ。
さて、そんな声だけれど、何回か聞いているうちにジャンヌさんはあることに気付いたそうよ。
それは、
ということね。
いかにも「神のお告げ」感があるわよね。
そして声は週に2~3回聞こえてきたそうよ。
そして声はこんな風に言っていたのですって。
「フランスへ行け」
「フランスを救え」
「オルレアンを解放せよ」
「王太子をランスへ導き戴冠式を行なえ」
これ、もしも実際に週に2~3回も聞かされていたら、だんだん信じ込むと思わない?
だって13歳よ?
現代だったら中二病真っ盛りよ?
当時の精神年齢と現代の精神年齢の感覚は違うかもしれないけれど、多感な年齢の時に、中二心くすぐる声がしょっちゅう聞こえてきたら、信じて実行に移そうと思うのは普通の事のような気もするわ。
そんな声を聞き続けて16歳になったジャンヌさんは声の内容を実行に移すわ。
この時の声は、
「ヴォークルールへ行け」
「守備隊長のロベール・ド・ヴォードリクールに会え」
と伝えていたそうよ。
ということで1428年5月13日に、ジャンヌさんはヴォークルールという都市を訪れたわ。
村から出たことのないジャンヌさんが村の近郊とは言え別の街に行くのだから、同行者が必要だったのだけど、ここで何故か母の姉の娘婿のデュラン・ラクサールと言う親戚のような他人のようなポジションの人(叔父)が同行してくれたわ。
とにかく、彼女はヴォークルールを訪れて、そしてこれまた何故かヴォードリクールに会うことができたわ。
どうして農家の娘が、貴族であるヴォードリクールに会うことができたのかも不思議よね。
不思議なことが多いけれど、ジャンヌさんはヴォードリクールに王太子に会わせるように訴えたのだそうよ。
けれど、ヴォードリクールは同行人であるデュラン・ラクサールに、
「娘をひっぱたいて父親の元へ連れて帰れ」
と伝えたそうよ。
デュラン・ラクサールの方は、ジャンヌさんをひっぱたくこともできずに困っていると、ジャンヌは自分からデュラン・ラクサールを引っ張って退出したのだとか。
作戦は失敗。
さぁ、ここでジャンヌさんの「これからどうしよう?」に繋がっていくわ。
ジャンヌさんの占い結果
一度ヴォークルールへ赴いてみたものの、あっさりと家に帰される結果となってしまったジャンヌさん。
「この後、どうしたらいいの?」
占いの結果を見ていくわね。
ケルト十字
それじゃぁ、ケルト十字の結果を見てみましょう!
こんな感じよ!
「近い過去」が「ワンドの8」で、最近まで「声」の存在に混乱していたり振り回されていたことを示しているわね。
けれど、「近い未来」で「ペンタクルの10」が出ていることから、これから先は「声」に振り回されることなく、神からの啓示と疑わずに信じて行動してしていくことを指しているわ。
ただ、「現在の状況」は「ペンタクルのキング(逆)」になっていて、コレはジャンヌさんにとっての一大作戦は失敗に終わっていることを指しているわね。
今回の失敗の「対策」として出ているのは「カップの10(逆)」。
これは「孤独にならないように対策する」ように伝えているのね。
何事も大きなことを成し遂げるためには、孤独にならないように、支援者や後援者を見つけることは大事よね。
後援者・支援者・協力者がいないまま一大プロジェクトは成立しないわ!
そして彼女の現状の「潜在意識」は「ワンドのクイーン(逆)」ね。
これは、無意識に「自分には神がついていると思って、傲慢になっている」ことを指しているわ。
そして「顕在意識」は「魔術師」。
ここで不思議なのは、逆位置ではないことなのよね。
これだけ全体的に逆位置が出ているのに、顕在意識は正位置。
ここで魔術師が逆位置なら、「無意識に神が味方に付いていると思って傲慢になっているから、顕在的に万能感を持っている(実際はそんな力は持っていないことを示す)」となるんだけど・・・
これだと本当に神の声を聞く力があって、自己肯定感に溢れた全能感を持っているという感じかしら?
まぁでも、よく考えたらココで魔術師が逆位置だったら、ジャンヌさんはこんなに有名にはならずに田舎で埋もれたとも考えられるわよね。
正位置だったからこそ、この後有名人になったと言えるかもしれないわ!
さて、じゃぁ右側の4枚を読んでいきましょう!
まずはジャンヌさんが今どう過ごすべきかという所を示す「質問者の立場と状況」のところは、「ソードの4」ね。
これは、とりあえず心を休ませなさいとか、リフレッシュしなさいとか、そんな感じね。
すぐに次のアクションを取らずに、まずは立ち止まっておけって感じね。
「周囲」の反応は「ソードの3」。
これは心を痛めている感じなんだけど、ジャンヌさんを心配してというのもあるけど、何かの対立の元になるんじゃないかっていう心配もあるみたいね。
ジャンヌさんの心配、村の立場の心配、そして自分の立場の心配って感じね。
そしてジャンヌさんの願望を示すのは「星(逆)」のカード。
ここはちょっと星のカードの絵柄を見ながら見てみましょう。
星のカードは、裸体の女性の頭上に大きな黄色い星と小さな7つの星、そして裸体の女性の持つ壺から泉と大地へと水が注がれる絵柄ね。
黄色い星は霊的な直感、今回の占いの場合なら神や天使の声そのもの、あるいはそれを聞くジャンヌさんの直観力(精神)を指すと考えてみるわ。
そして裸体の女性は神や天使の声を仲介するジャンヌさん本人。
星のカードは正位置なら、ジャンヌさんの肉体と神・天使の声は調和していることを指しているけれど、今回は逆位置。
つまり、ジャンヌさんの肉体と精神・もしくは神や天使との調和が成っていないと読めるのよね。
と言うことは、ジャンヌさんの願望は神との調和や統一みたいな感じかしら。
そして結果は「ワンドの6」ね。
これもカードの絵柄を見て欲しいんだけど、馬に乗っているのよ!
まさに今後の彼女の姿そのものよね。
称賛されるし、思ったことをやり遂げられるわ。
カードが示したのはここまでね。
彼女の、誰もが知るあの結末までは示さなかったわ。
この時点では彼女の運命はまだ決まり切っていなかったのかもしれないわね。
どんな駒の進め方をすれば、あの最期とは異なる道に行けたのか…
考えずにはいられないわね。
さて、その後のジャンヌさんについて語りたいのだけど、長くなったから、次回に回しましょう。
今回はここまでよ。
コメント