「明日、実家と仲の悪い国の王室に嫁ぐんだけど、どうなの?」
とのご相談は、かの有名なマリー・アントワネットさん。
本名はマリー=アントワネット=ジョゼフ=ジャンヌ・ド・アプスブール=ロレーヌさん。
出典:wikipedia
ヨーロッパでも最高の血筋のお姫様のわりに、
王侯貴族としては比較的家庭的で割と自由に過ごしていたご実家から遠く離れて、
実家と仲の悪い国に嫁ぐんですって。
辛いわ…
しかもこの時彼女はまだ14歳!
まだまだ実家のご飯食べてゴロゴロ過ごしたいわ!!
彼女が生まれてから嫁ぐまでの年表はこう。
フランスとオーストリアって、もう200年とか300年とかいうレベルで仲悪いし、
フランス国民的には「七年戦争も負けたのはオーストリアのせい」とか思われてるんでしょ、きっと。
あれはロシアの女帝が急逝しちゃったせいよ…。
しかもフランスさんってば、ルイ15世の失政続きで 穀物が高騰してて景気悪いって言うじゃない。
そりゃ戦争にお金出すわ宮廷で豪華な暮らしするわで、財政難は目に見えているじゃない。
まぁ、公妾のポンパドゥール夫人が政治してたって言うしなぁ…
仏墺同盟も、彼女とお母さんがやったんでしょ、あとロシアの女帝も。
しかもしかもルイ15世のお妃さまってば、元ポーランド王とはいえ傀儡王の弱小貴族のお嬢さんだってんで、その結婚も国民の失望を買ってたとか…。
お妃さまご本人は美人で教養もあって、素晴らしい方だったってお話だけどね。
国民の気持ちも王家から離れ始めてるんじゃないの?
色々と大丈夫なの、コレ?
って思うわよね。
彼女は政治の勉強がやや足りなくて、この辺深く考えてないみたいだったけどね。
もともとお姉ちゃんが行く予定だったのに、なんで私~~~~~~~~~~!?
しかも結婚相手の顔も知らない、人柄も知らない~~~~~~~~~~~~!!
これから私、どうなるの!?
って事よね。
マリー・アントワネットさんのグランタブローの結果
それじゃぁ、マリー・アントワネットさんのグランタブロウの結果を見ていくわ。
「 淑女」のカードがマリー・アントワネット、「紳士」のカードがルイ16世よ。
淑女の左には「クマ」「太陽」のカード、この2枚は彼女のバックにある実家・ハプスブルグ家とお母さんのマリア・テレジアを象徴している様ね。
とにかくとても大きな力で保護されてきた。
そしてお母さんは、今回の結婚に重大な夢を託した。
それは、この状況ならフランスとオーストリアの関係改善・強化でしょうね。
そして彼女の頭上には「蛇」のカード。
すでにフランス国内では中傷の的になってる感じね。
貴女のせいじゃないんだけどね・・・。
でも大丈夫!
「淑女」の下に「鍵」と「コウノトリ」のカードがあるわ。
今の中傷に関する問題は、今回の輿入れという「環境の変化」で解決するわ。
貴方の魅力に国民はメロメロよ!
ちょっと未来をみてみると、
「淑女」の右の列に「鞭」「山」「魚」「花束」のカード。
「魚」のカードはビジネスの意味合いがあるけれど、「ビジネス=政略結婚」と読むと、
政略結婚事態は成功までこぎつけたけど、結婚に伴って試練が短期間で繰り返しやってくるわ。
その右隣の列を見てみると、
「犬」「ネズミ」「ユリ」「塔」のカード。
「ユリ」と「塔」のカードが「ベルサイユそのもの」を表している様に見えるわよね。
そしてその上にある「ネズミ」。
ベルサイユには人の利益を貪ってウマウマしている輩がウヨウヨいるわ。
気を付けて。
そしてネズミと山のカードが隣り合っていることから、政略結婚に伴う試練はこのウマウマヤローが絡んでいるとも読めるわね。
う~~~ん、嫌がらせ・・・とかなのかしら?
でも、そのネズミの上には「犬」がいる。
誰か信頼できる人が、あなたをネズミから守ってくれるわ。
この段階だと、メルシー伯がその役割を担ってくれそうな気がしない?
彼の忠告は聞いておいた方が良いわ。
次の右隣には「十字架」「指輪」「カマ」「庭園」ね。
「十字架」と「指輪」のカードで「政略結婚」と読めるわね。
カードとしては、今回の輿入れは「政略結婚なのだ」と突きつけたいみたいね~。
乙女心ズタボロ…(´;ω;`)
でも、ここを認識して行動しないと社交界でトラブルメーカーになっちゃうってところかしら?
社交界での言動には気を付けるのよ。
まだ続くわ。
あと3列よ。
次は「キツネ」「家」「棺」「イカリ」のカードね。
縁起悪い話だけど、家族の誰かが亡くなった時は気を付けて。
その期に乗じて陰謀策略大好き貴族が状況を支配して、その状況が続いてしまうかもしれないわ。
キツネっぽい奴に場を支配されないように気を付けてね。
さ、次の列は「樹」「クローバー」「鳥」「月」のカードね。
なんだか幸せそうじゃない?
「樹」と「クローバー」の組み合わせで「今までの課題を達成する」という意味合いになってくるわね。
あとは、「樹」の右隣には「紳士」がいる。
この状況なら、男性側の心身の成長、もしくは健康問題の解決によって課題が達成されることを暗示しているわね。
王族ならこの時点ではお世継ぎとか、ね。
それによって「鳥」と「月」が示すように、国民感情はポジティブになるわ。
ちょっとした祭りよ。
最期の列よ。
「紳士」「本」「騎士」「船」ね。
「紳士」と「本」の組み合わせで、ルイ16世は本なんかが好きな人、ちょっと引きこもりっぽい 物静かな男性と読めるわね。
マリー・アントワネットさんは楽器やダンスが好きな陽キャじゃない?
ややキャラが違うわね。
「本」と「騎士」で秘密のニュース、「騎士」と「船」で外国からの来訪者が運ぶ朗報と読めるわね。
なので、外国からの使者が秘密裏に朗報を運んでくるわ。
でもそれを知るのはルイ16世だけってことかしら?
どんな知らせなのか、歴史的に何か影響のある物なのか、それともごく私的なものなのか…?
この後のことは、カードが無いので何も分からないわね。
最期は一番下の行の4枚、「子供」「雲」「ハート」「手紙」のカードね。
これはカードからマリー・アントワネットさんへのメッセージよ。
「子供」と「雲」の組み合わせで、マリー・アントワネットさんとルイ16世の結婚の雲行きの怪しさが見て取れるわね。
二人とも未熟で、苦労するわ。
「くも」の隣に「ハート」があるのも、心を通わせるのが難しいことを暗示しているわね。
でも、カードの並び的にお世継ぎは心配しなくても良いみたいね。
そして「ハート」と「手紙」で政略結婚の成立を意味するわね。
カードは本当に何度も「政略結婚」と読めるような配置に出てきたわ。
本当に、「そこんとこ意識してね」ってことね。
このカードは同時に、手紙に心を配るようにとも読めるわね。
お母さんから手紙を書くように言われているのでしょう?
ちゃんと書いて、お母さんからの手紙の内容にも目を通して、実行していくのよ。
まとめ
と、明日フランスに輿入れするマリー・アントワネットさんを占ったらこんな結果だったわ。
彼女のその後の人生はココに綺麗に年表にされているわ。
彼女が浪費家だったという認識は、最近では否定されているわよね。
フランスは彼女が嫁ぐ頃にはすでに財政難で、景気は悪くなっていたわ。
もっと早く生まれていたら、あるいはフランスに嫁がなければ彼女は天寿を全うできたかもしれないけれど、時代の流れに翻弄された人生だったからこそ、マリー・アントワネットはここまで有名人になったとも言われるわよね。
個人的には、彼女は歴史にも愛されたのでしょうけれど、どんな時代でも多くの人に愛されたと思うわ。
現代に生まれていたらいい感じの愛されセレブにだってなれたと思うのよ。
家柄の良さがにじみ出る天真爛漫さがとっても魅力的な女性だったわ。
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参考文献
- 石井 美樹子. マリー・アントワネット ファッションで世界を変えた女. 河出書房新社. 2014
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